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Edition · Tokyo

サブエージェントの使いどころ: Claude Code の Task ツールで設計を分離する

Claude Code のサブエージェントを、文脈分離・並列化・役割分担の観点で、個人開発でどう使えば効くのかを整理します。

codeagent.jp編集部 公式情報確認 約2分

結論

Claude Code のサブエージェントは、親の会話を汚さずに特定の作業を任せるための仕組みです。効くのは、大量ファイルの探索、独立した検証、レビュー、調査の4場面です。逆に、1ファイルだけの小さな修正や、親の文脈に強く依存する作業では使いすぎない方がよいです。

Anthropicの公式ドキュメントでは、サブエージェントは独自のコンテキスト、ツール権限、システムプロンプトを持つ専門AIアシスタントとして説明されています。設定はプロジェクト単位の .claude/agents/ またはユーザー単位の ~/.claude/agents/ にMarkdownファイルとして保存できます。

サブエージェントで何が変わるか

通常のAIエージェント利用では、調査、実装、テスト、レビューが同じ会話に積み上がります。長いタスクではコンテキストが膨らみ、重要な情報が埋もれます。

サブエージェントを使うと、親エージェントは全体方針を持ち、子エージェントに限定タスクを渡せます。

親 / 子の責務分離
親エージェント:
- 全体の目的
- 最終判断
- 統合
サブエージェント:
- 調査
- テスト
- レビュー
- ドキュメント整理

重要なのは、子に任せる作業を小さくし、親に返す情報の形式を先に決めることです。

効く場面1: 大量ファイルの探索

大規模リポジトリでは、親の会話で大量のファイルを読むとノイズが増えます。探索だけをサブエージェントに任せると、親の会話を軽く保てます。

呼び出し例: codebase-map(探索専用)
Use the codebase-map subagent to investigate where authentication is handled.
Return only:
1. related files
2. current request flow
3. likely change points
4. risks
Do not edit files.

探索サブエージェントには、編集権限を持たせないのが基本です。

効く場面2: 独立した検証

実装後のテストやビルド確認は、独立タスクとして切り出しやすいです。

呼び出し例: test-runner(検証専用)
Use the test-runner subagent to run the relevant tests for this diff.
If tests fail, report the failure and likely cause.
Do not modify production code unless explicitly asked.

検証担当に修正まで任せると、実装担当の意図とずれることがあります。最初は「失敗原因の報告」までに絞る方が安全です。

効く場面3: レビュー

レビューはサブエージェントと相性がよい作業です。実装した本人とは別視点を作れるため、見落としを拾いやすくなります。

呼び出し例: code-reviewer(指摘のみ)
Use the code-reviewer subagent to review the current git diff.
Focus on:
- behavioral regressions
- missing tests
- security-sensitive changes
- unnecessary dependencies
Return findings by severity.

レビュー担当には、修正権限を与えず、指摘だけ返させる運用が扱いやすいです。

効く場面4: ニュース・仕様調査

AIツール系の記事や実装では、公式ドキュメントの確認が必要です。このような調査をサブエージェントに任せる場合は、出典URLと確認日を必ず返させます。

呼び出し例: research(出典必須)
Use the research subagent to verify the latest official docs.
Return:
- official source URLs
- checked date
- what changed
- what is still uncertain
Do not rely on blog summaries.

使わない方がよい場面

サブエージェントは便利ですが、呼ぶだけでコストと時間が増えます。次のような作業では親エージェントだけで十分です。

  • 1ファイル内の小さな修正
  • タイポ修正
  • 親の会話にある情報を細かく参照する作業
  • 人間の判断待ちが多い作業
  • 作業範囲がまだ定義できていない依頼

サブエージェント設定例

プロジェクト単位で使う場合、.claude/agents/code-reviewer.md のように置きます。

.claude/agents/code-reviewer.md
---
name: code-reviewer
description: Use after code changes to review correctness, security, and test coverage.
tools: Read, Grep, Glob, Bash
---
You are a senior code reviewer.
When invoked:
- Inspect the current git diff.
- Focus on bugs, regressions, missing tests, and security concerns.
- Do not rewrite files.
- Return findings ordered by severity.

ツール権限は最小にします。レビュー担当に Edit を持たせると、レビューのつもりが修正まで始めることがあります。

設計チェックリスト

  • サブエージェントに任せる目的が1つに絞られている
  • 子に渡す情報が自己完結している
  • 返してほしい形式を指定している
  • 不要な編集権限を与えていない
  • 親エージェントが最終判断する前提になっている

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出典

About the author
codeagent.jp編集部

AIエージェントの実務利用、ツール動向、運用設計を一次情報と検証ベースで整理します。

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